今回、初心者の方にお送りするのは、海釣り、防波堤(波止)での釣り方についてです。
防波堤(波止)は四季を通じて様々な魚種が釣れてきますが、ただハリにエサを付けてイトを垂らすだけでは釣れる魚種も限られてしまいます。
なぜなら、魚はそれぞれの習性によって、表層を回遊するもの、中層を泳ぐもの、さらには底にいるものと様々なんですね。
そこで、昔からそれぞれの魚に適した釣り方が考え出されて来ました。
ここでは、防波堤(波止)で有効な釣り方11種をご紹介したいと思います。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止) クロダイ(チヌ)釣り方4種

クロダイ(チヌ)は貪欲にエサを食う反面、非常に警戒心の強い魚と言われています。
そんなクロダイ(チヌ)を釣る為に考えられた代表的な釣り方4種類をご紹介しますね。
防波堤(波止)に寄って来ているクロダイ(チヌ)は壁面に付着している貝類やその貝類の群集の中にいるカニやゴカイなどが、水中をユラユラと落下してくると、すかさず食らいつく習性がある様です。
ゆえにクロダイ(チヌ)にとっては、労せずしてエサをゲット出来る為、水中を落ちてくるものは非常に魅力的なのでしょうね。
そんなクロダイ(チヌ)の習性を利用して、考えられたのが落とし込み釣りです。
落とし込みの基本は、とにかく出来るだけ自然にエサを落とし込んで、エサが水中を落下してゆく過程でラインや目印に出るアタリを察知し、アワセを行います。
筆者の経験からアタリは、フケたラインが急に走る感じ、フケたラインが急にもっとフケる、そしていきなりガツンと竿先が引き込まれる感じなどですね。

いきなりガツンと来た時はドキッ!としますね!
現在では、落とし込み釣りとして有名ですが、元々は関東で行なわれていたフカセ釣り(単純な仕掛けのミャク釣りの一種)と中部地方で行なわれていたボタ釣り(防波堤の際を攻める釣り方)が合わさり関西で落とし込み釣りとして進化したと言われています。
現在では壁面狙いから派生して、、壁面から少し離れた場所を狙う前打ち、さらに離れた沖を狙う超前打ちと釣り方が発展してますよ。
クロダイ(チヌ)のウキ釣りは主に3つに分かれるかと思います。
1つめは、円錐ウキを使用する釣り。
これは、オーソドックスな、いわゆるフカセ釣りですね。
この釣り方は、磯釣りでのメジナ(グレ)釣りにも通じる釣り方ですよ。
2つめは棒ウキを使用した釣り方です。
この釣り方では、遠いポイントを攻めたり、少し重めのオモリをつけて深いタナ狙いの際に有効なんですね。
3つめは、電子ウキを使った釣り方です。
電子ウキなので、夜釣りになります。
夏の夕暮れ以降の時間帯の防波堤(波止)で夕涼みを兼ねて気軽に行える釣り方ですね。
波間に漂う電子ウキの光を静かに見つめるひと時もまた良いものですよ。
夏から秋にかけてのチヌ釣りは、とにかくエサ取りに悩まされます。
そんなエサ取りからエサを取られずに何とかチヌに食ってもらうか、その問題から考えられたのが紀州釣りです。
具体的には、ハリに付けたエサをエサ取りから守る為に、米ぬかなどで作った団子でエサを包み込み投入します。
この団子は集魚効果があるもので作られているので、それでチヌもエサ取りも寄せておいて、団子が割れたその時にチヌに食わせる。
これがオーソドックスな紀州釣りの釣り方です。
注意点としては、集魚効果がある為、あちこちに投入すると魚が分散してしまうので、一点集中で投入する事ですね!
一方、バクダン釣りですが、エサ取りからエサを守る発想と集魚効果がある団子を使用する釣り方は同じですが、紀州釣りがウキ釣りなのに対してバクダン釣りはウキを付けずに、竿先でアタリを取るのがオーソドックスな釣り方です。
団子を使ってエサを守りながら、同時に魚も寄せる。
これが紀州釣り、バクダン釣りの釣り方なんですね。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのウキ釣り

ウキ釣りという釣り方は、古くから海水、淡水問わず幅広く行われている事からか釣り方の原型の様なイメージがありますよね。
クロダイ(チヌ)の釣り方の中でもウキ釣りに少し触れましたが、こちらではチヌ以外の魚を対象としたウキ釣りに触れてゆきたいと思います。
まず、ウキ釣りと一言で言っても狙いの対象魚と狙うポイントによってタイプが分かれます。
・棒ウキ
立ちウキとも呼ばれます。
棒の様なスリムなタイプのウキで、チヌ以外の対象魚にも良く使われます。
メバル釣り、ハゼ釣り、アイゴ釣り、タチウオの夜釣り、等々その用途は幅広いですね。
特徴は、細かな微妙なアタリを見極めてアワセを行わないとハリに掛かりにくい魚を狙うのに向いています。
一方で、長くスリムな形状のため、波に乗りにくく、海が荒れている時は風や波に邪魔されて微妙なアタリを取りにくくなる側面があるんです。
・玉ウキ 円錐ウキ
とにかく視認性がとても良く初心者の方にも使いやすいウキです。
波乗りが良く、遠くのポイントに流し込んでいく釣り方に向いてます。
・シモリウキ
通常、棒ウキや玉ウキは1個のウキを使いますが、サヨリ釣りやウミタナゴ釣りで使われるのがシモリウキなんです。
シモリウキとは針に近い方から、小、中、大と大きさの違う複数のウキを使用する釣り方です。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのミャク釣り

ウキ釣りでは、ウキに表れるアタリを目で捉えてアワセを行いますが、それに対してミャク釣りはイトや竿を通じて伝わるアタリを捉える釣り方です。
ミャク釣りでは、手で竿を持ち続けるものと置き竿にするものに分かれます。
手竿だとイトや竿を通じて感じるアタリをアワセますが、置き竿では竿先の動きでアワセを行います。
このミャク釣りの手竿の方の釣り方で、足を使い移動しながら魚の居場所を探っていくのが探り釣りと呼ばれる釣り方です。
狙うポイントは、捨て石際やテトラの穴、岩礁の間の窪みや溝、防波堤(波止)の壁際、ケーソンの継ぎ目などですね。
さらに、テトラの穴や岩礁の間の窪みなどにポイントを絞った釣り方を穴釣りと呼びます。
探り釣りも穴釣りも、狙いはもっぱらメバル、カサゴ、アイナメなどの根魚ですが、秋口には同じポイントで、カワハギやイシダイの幼魚(サンバソウ)なども掛かって来るので面白いですよ!
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのぶっ込み釣り

ぶっ込み釣りは潮の流れに負けない重さのオモリを使い、仕掛けををぶっ込み、置き竿にしてアタリを待つ釣り方です。
主な対象魚は、クロダイ(チヌ)、スズキ、マダイ、などですが、ウナギやアナゴなども掛かって来ますよ。
投げ釣りに近い釣り方なので、キスやカレイも掛かってきます。
仕掛けをぶっ込んでアタリを待つ釣り方なので、何が掛かって来るか解らないワクワク感がある釣り方なんです。
特に夜釣りだと思いもよらない大物に出会える事が多い釣り方です。
通常、3本位の竿を置き竿にする釣り人が多いですね。

ぶっ込み釣りで、サメやエイが掛かって来た時は筆者もびっくりしました!
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)での投げ釣り

ぶっ込み釣りでは磯竿などの柔らかい竿を使い、比較的近くのポイントを狙う事が多いですが、投げ釣りはより遠くに仕掛けを飛ばし、より広い範囲を探る釣り方です。
メインターゲットは夏のキスと冬のカレイですが、この投げ釣りも様々な魚が掛かる釣り方です。
大型のアイナメやチヌ、スズキ、マダイ、ベラなど多彩な魚が釣れてきますよ。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのルアー釣り

筆者が知る昔に比べて現在は海でもルアー釣りが盛んに行なわれていますね。
昔は海のルアー釣りといえばスズキとタチウオなどでしたが、現在は防波堤(波止)で釣れる魚のほとんどがルアーで狙えるのでは?
と思える程にルアー自体が進化し、尚且つ細分化された様に思います。
何と言っても、エサを買う手間はいりませんし、軽装で手軽に行える釣り方が魅力ですね!
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのサビキ釣り

サビキ釣りとは、撒き餌に集まってきた魚を、疑似バリを何本も付けた仕掛けを上下させて擬餌バリを躍らせて食いつかせる釣り方です。
夏~秋にかけて盛んに行われる釣り方で、一度に何尾も釣る事が出来て、最後には大漁になる事もあり、家族連れなどにも人気の釣り方ですね。
主な対象魚は、イワシ、小アジ、小サバなどですが、サッパ、コノシロ、カマスなども掛かりますよ。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのノマセ釣り

ノマセ釣りとは、生きた小魚をエサとして泳がせ、その小魚を狙う魚食魚に飲み込ませて釣る事からそう呼ばれる様になった釣り方ですね。
フィッシュイーター狙いの釣り方ですが、タナの違いで狙う魚が違ってきます。
底狙いでヒラメ、マゴチ。
中層狙いでスズキ、ハマチ、サゴシなどが対象となります。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)でのイカ、タコ釣り

イカやタコを釣るのは船釣りのイメージがあるかも知れませんが、防波堤(波止)からでもしっかり狙えますよ。
昔はイカ釣りはアジなどの小魚をエサにして釣る、タコはラッキョウや豚肉の脂の塊を仕掛けに括り付け釣ると釣りの入門書には書かれていました。
現在は、イカもタコもエギと呼ばれるエビの様な形状の疑似餌を使って釣るのが一般的になりました。
エギと呼ばれていますが、その見た目はしっかりルアーですね。
このエギを使用してのイカ、タコ釣りはエギングと呼ばれて防波堤(波止)でのメジャーな釣り方の1つになっています。
初心者必見!海川釣り 防波堤(波止)の釣り方 まとめ

今回は防波堤(波止)で良く使われる釣り方をご紹介しました。
気になる釣り方はあったでしょうか。
それぞれの対象魚の特性や習性に合わせた釣り方が進化、発展していったのが現在使われている様々な釣り方なんですね。

